この間、わたしは、お母さんといっしょに丸の内に買い物に行きました。その時、『エコバス』と書かれたバスが通り過ぎました。わたしは思わず、何だろうと思いました。そして、思いきって、運転手さんに尋ねることにしました。「エコバスについて教えてほしいのですが。」運転手さんは、「運転中なので、この人に聞いてね。」と言って、名しをくださいました。そこには、「新交通システム研究室長 松本」と書かれていました。
わたしは、早速、松本さんを訪ねました。松本さんは、私の質問にていねいに答えてくださいました。そのおかげでわたしは、『エコバス』のことがたくさんわかりました。
たくさんの会社が地球環境を考え、そのためにお金を出し合って走らせていること。電気を使って走っているが、電気は、マイクロタービンと軽油を使って作っていること。電気は他の燃料よりきれいだから、『エコ』。1日に乗る人は、約千人いることなどです。
わたしは、松本さんの話を聞いているうちに、急に乗客の声を聞きたくなりました。そこでわたしは、実際『エコバス』に乗り、乗客の人に聞いてみることにしました。すると、次のような答えが返って来ました。「エコバスは、かわいい。」「静か。」「外の景色がよく見える。」「無料だからいい。」とか、「重い物を持って歩かなくてすむ。」と。
だれに聞いても、全く『エコ』にふれられていませんでした。わたしは、乗客の人には、エコバスの意味が伝わっていないのかもしれないと思いました。そういえば、車内のアナウンスもありません。
わたしは、お母さんにわざと大きな声で話しかけてみました。
「このバスって、電気で走っているんでしょ。ということは、地球にやさしいってこと。」すると、大声で買い物の話をしていた人が、「えっ、このバスふつうのバスじゃないの。」とびっくりしていました。
わたしは、『エコバス』に代わって、説明しました。すると、また別のおばさんが、「じゃあ、わたしたちは、このバスに乗るだけで、地球のためになっているのね。」わたしは、大きな声で言いました。
「はい。みなさんは、地球にやさしいお客さんです。」
バス中、大笑いになりました。この時、わたしは、気づきました。「エコバスは、買い物に便利だ。」と言う人も、ちょっと説明しただけで、地球環境に関心を示してくれました。だったら、説明を上手にするだけで、多くの人を地球にやさしい人に変えられると思いました。わたしは、地球環境を守る人をふやすには、地球と人をつなぐ工夫が必要だと思いました。そうすれば、地球上を地球にやさしい人間でいっぱいにできると思いました。
2004年 環境大臣賞(小学生部門)
東京都 小学校5年 岡部 達美