2005年度地球こどもクラブ賞(小学生部門)〜地球の声

平成16年10月23日午後5時56分。『ドン!!』と大きな音がして電気が消えた。物が周りに落ちている・・・気が付くと妹におおいかぶさっていた。手足は震え『こわい』それだけが頭によぎった。それから16分後『ドン!!』また音がした。テレビが落ちてきた。震えは止まらない。22分後また来た。もう生きているのか死んでいるのかわけがわからなくなってしまった。それから大きな地震は無かったが、余震は続く。もうその一晩は『地獄の夜』にいたといってもおかしくなかった。けれど夜空の星だけがかがやいていた・・・。

気が付くと、私にはふとんがかけてあった。カーテンを開けるとお日様が出ている。電気もついている。
(目が覚めた・・・生きている・・・)

なぜそんなことを思ったのか未だにわからない。外がどんなふうになっているのか見たくて外に出た。大声で泣きたくなるくらいの景色がそこにはあった。たおれているお墓・・・それだけではない。いつも鳴いている鳥は、一羽も電線に止まっていなかった。不安だけがよぎった。

『地球がおこってる・・・』そう思った。

『でも、私がなにした?けどおこられる理由は私達にしかないよなぁー。』本当にそうだ。ここ何年間で、地球の環境はどんどん悪くなってきた。温暖化を一つとっても現状は変わっていない。かといって温暖化が地震と関係しているわけではない。でも地震は、地球のSOSだったのかもしれない。(小さなことでいいから守って!!)そう叫んでいたのかもしれない。私は最近こういう歌を聞いた。『やればなんでもできる。やらないからできないんだ。』この言葉は、私が地球にできることのキーワードかもしれないと思った。人間の力はこわすこともできるけど、元にもどすこともできる。こわしているってわかっているのに、なかなか元にもどすことができない。それが人間の悪いところだ。

私は『オオイヌノフグリ』が好きだ。春になったら一番最初に咲く花だから。この花が咲かなくなってしまうような未来なんて絶対にいやだ。雪も大好きだ。飛びこんで遊んだり、ねころがったり、そんな雲にいるような世界が好きだ。雪がふらなくなる未来も絶対にいやだ。

人間一人の力はとっても小さい。自分一人が『地球を守りたい。元にもどしたい。』そう思っても、一人で世界を動かすことはできない。でも小さなことささいなことを見つけて、それを一人でもいいから行動に起こしていくことはできる。地球で生まれて、地球で育っているのだから『地球』という星を自分の中で大切なものとして、一日、一日を生きていきたい。今、地球は必死で叫んでいる。泣いている。その声を、耳をすませて聞いてあげたい。

2005年 地球こどもクラブ賞(小学生部門)
新潟県 小学校6年 平澤 萌美