私は旅行や冒険がとても好きだ.だから毎週日曜日ごとに弟と一緒に自転車旅行をする.弟と出かける自転車旅行は幻想そのものだ。自転車に乗って走ってみるとお尻をドンドンとはじくでこぼこした砂利道と,車よりもびゅうびゅう走れるセメントの道……。このようないろいろな種類の道を走りながら感じる快感はまた言葉では言い尽くせないほど楽しい。
とうとう待ちに待った日曜日になった。私は今日も相変わらず弟と一緒に自転車旅行をしようと私たちの村を通り過ぎて工場が建ったという隣村に向かっていた。
でこぼこくねくねとした砂利道を過ぎると川岸が見えた。その川岸には何かがぷかぷか浮いているようだった。
「お姉ちゃん!あそこに魚がすごくたくさんいる。」
その川岸にぷかぷか浮いているのは他でもない魚だった。どうやら水の汚染によって魚が集団死しているようだった。お腹がはち切れそうな魚とまるで私に助けてくれと叫んでいるような小さな魚たち,そこには数多くの魚がいた。私と弟は魚が浮かんでいる川岸を遡った。
川岸に沿って行ってみるとそこには工場がひとつあった。どうやら村に建ったというその工場のようだった。そしてその工場では川に排水を流していた。続けざまに川に流れてくる排水を見ていると、私の頭と胸まで干からびてしまうようだった。
私と弟は何も出来なかった。ただただぼんやりと工場から流れ出される排水を眺めるだけだった。
このように我が国だけでなく他の国でも環境に対して重要に考えることなく、澄んだ川に何事もなかったように排水を流している。このように流れこんだ排水は時が過ぎるなかで、澄んできれいだった川を不潔で汚い排水が流れる道にしてしまう。そうなると衛星で写した地球の姿はシマウマ模様になってしまうかもしれない……。しかしこのようなシマウマ模様の地球より黄緑色と空色が調和している平和な地球になってほしい。
私たちが今このように環境を汚染させると地球はだんだん疲れ果て倒れてしまうだろうし、私たちが存在することができなくなるかもしれない。
私はどこかを怪我したり具合が悪ければ病院に行く。病院では私を診てくれて薬を処方してくれる。このように地球もまた私たち人間と違わないと思う。地球もやはり汚染されたら浄化してやり治療してやらなくてはならない。それが私たち人間が地球上に住みながら解かなくてはならない一番大きな問題である。
隣の国日本の場合も第二の海岸工業都市である大阪などで大気汚染問題が発生しているという。日本は以前から自動車排気ガスと工場の煤煙による大気汚染が発生しており、その被害がやはり大きかった。他の国もまた例外ではない。全世界のすべての国は自動車を使用し工場では煤煙を吐き出している。全世界で排出されている排気ガスと工場の煤煙はオゾン層を破壊しており、オゾン層の破壊によって地球は傷を負っており、私たちは地球の傷によって皮膚炎などいろいろな疾病に罹るようになる。
1日1日過ぎるごとにだんだん悪化していく環境汚染と黄砂による大気汚染まで、今地球はこのすべての汚染によって揺らいでいる。
私たち家族は毎日9時のニュースを楽しむ。そんなある日のことだった。おいしいリンゴと梨を食べながらニュースを見ていた私の視線を惹く速報が入った。
「4年以上法廷での攻防を繰り広げてきたセマングム干拓事業が法的論争を離れて、政府の計画通り推進されることになりました。」
セマングム干拓事業が推進されるという内容の速報だった。その瞬間私は凍り付いてしまった。もしかしてこの速報が間違いではないかと思ったのだ。
私が授業で習ったセマングム干拓事業は地球を汚染させる近道だった。私はさらにこう考える。もしセマングム干拓事業が推進されるならば海洋生態系だけではなく、陸上生態系まで破壊される複合汚染になるはずだ。また我が国だけではなく、最悪地球まで汚染されてしまうのだ。
さらにセマングム干拓事業は穴の空いた壺に水を注ぐようなものだと言いたい。穴の空いた壺に水を注ぐとしてもその水はすべて漏れだしてしまうだろうし、もし水がたまったとしても人々の恨みと汚染でいっぱいになるだろう。
私たちは干潟を通じて多くの恩恵を受ける。干潟には多くの生き物が生息しているが、その海産物の価値は大変大きい。同じ広さの田圃で生産される米より、ずっと経済性が高く、多くの微生物と生物が生息しながら汚染された河川と海水を浄化してくれる。しかしこのような干潟が干拓地として埋められることは地球の痛みであり大きな傷になってしまうだろう。
たぶん干拓地として埋められたものは海ではなく私たち地球の未来なのかも知れない。
地球を守ることはそんなに難しくない。さらに地球は私たちに大きな実践を望んでいるわけでもない。ただ日常と家庭でゴミをゴミ箱に捨てればよく、余った紙は裏紙として使えばよく、あまり忙しくないときには公共交通を利用するなど。日常と家庭での小さな実践が地球の薬なのだと思う。
我が国だけでない他の国でもまた地球を守るために多くの努力をしている。イギリスのロンドンではスモッグ現象によって石炭を天然ガス使用に変え始め、スイスのレマン湖では合成洗剤による水質汚染を止めるために水の中での分解速度が早い軟性洗剤を開発し、日本の香川県高松市では、使用済みティッシュの増加による環境汚染を止めるために「地球に優しい店」を登録して環境保全と資源の節約に積極的な行動を見せているという。
全世界の人々が地球を守るために小さな実践から大きな実践まで努力するなら、近い将来地球は全快するはずだ。
地球は私たちに最後に残った信頼を期待しているのかもしれない。その信頼を実践するならば地球は私たちに青く美しい空と澄んで新鮮な空気をプレゼントしてくれるだろう。
2006年 特別賞(中学生部門)
韓国 中学校2年 リ・ジンジュ