母なる自然が泣いている
そうだ。自然が泣いて苦痛を訴えている。あなたはとても驚いているだろう。しかし本当に自然は泣いているのだ。もしかしたらあまりにも怒り狂って、怒りを抑えられなくて泣いているのか?あまりにも泣いたのが原因で涙が枯渇し、私たちののどをカラカラにして罰しようとしている。この時になって人は「ああ、しまった」と口をつぐみ、全くのところ「罪は先に、悔いは後に(=後悔先に立たず)」となりそうである。もうなっているようである。ところが我々は何も気づかずに、自然環境(母なる自然)を愛し守る代わりに、「目は赤く、お金は白い」ということわざのように、向かった場所を好き勝手に破壊してその褒美に莫大なお金を麻袋に詰め込んでいるのだろう。お金の車は行き先を変えるごとに自然に益々嫌われていくのだ。
人は時々・・・
偉大な人間 偉大なところ:自然が創りだせない驚異的なものを創りだし、都市のビルをそびえ立たせ、ロケットを作り、星や天体を調べている。
偉大なところ:母なる自然のふところを掘り起こす力強いトラクター、巨大な技術を駆使して人工の雨や雪も降らすことができる。
そうだ!人間は驚異的なものを創る偉大な存在だ。
ちっぽけな人間 ちっぽけなところ:地震や火事の危険や嵐や洪水をどうしようもない。
ちっぽけなところ:生態系のバランスを崩し、澄んだ空気、純粋な水なしでどうしようもない。
そうだ!自然の前では人間はちっぽけな存在だ。偉大なものを創ったのにちっぽけだ。しかしちっぽけなものを創る軌跡を自ら作り出しているではないか!
人の過った行いの悪影響
- きれいで豊かな湧き水の水溜りの数々、今は跡形も無い。この近くではこんなことはなかったと土地を知る老人たちは悲しみ残念がる。
- 貴重な美しい湖、河川は乾き枯渇してしまい、後悔してもしきれない被害が及んでいる。
- 10万の家畜を放牧し、1万の鳥がさえずんでいた美しい川辺や肥沃で神聖な土地は今、省みる人もなく沈黙している。
- 砂や土に埋もれ続け潰された草や植物が「助けて」と言うかのように根っこや枝を思いっきり伸ばして倒れてしまうのは、何とも残念だ・・・
- 肥沃な土を掘り土壌を流出させ、泉の湧水をあちらこちらに流し、山の木々を無情に切り倒し、鳥たちを狩って驚かし続けている。
- 都市の煤煙が原因で多くの美しい木々、花々は毒を浴び続け・・・
我々人間は自分たちのために生態系を守ろう
自然環境を守るのは人間全ての、子供みんなの義務であるはずだ。政府もたくさんの対策を行っている。まず大気汚染を解決するマスタープランの実施で多くの事業が始まった。学校、教育施設、生徒の間でも多くの活動を提案し行う時代になった。これで生態系のバランスが何によって失われているかを生徒たちに事例で説明でき、生徒はそれを理解するだろう。
- 生徒を自然の美しい場所へ旅行させ、祖国や故郷を誇りに思い愛する概念を定着させる。
- 「緑の学校」「緑の木立」「花祭り」というテーマのイベントを行い、生徒や学生の間で卒業式や学問のお祭りで記念の花、木を植える運動を広め、賞を与えるようにする。
- 「タバコのない環境」「煙のない環境」運動を広め、生徒や学生のチェック機能を向上させ、他の機関とも協力する。
- 自分の住む土地の泉や湧き水、河川、木や植物を担当し、観察し守る(生徒たちを参加させる)
- 自然保護のボランティア組織をつくり、社会にアピールし、「自然保護の日」として秋と春の強化期間にはキャンペーンを推進する。
- 個人や営利組織が外の敷地(どこでも50メートル)を担当し、清掃するよう共に活動しよう。
- 大気についての法律をつくろう。自然保護法を全員が実行するために努力し働く。
- 自然資源のそのままの形での輸出をやめさせ、(木材、木の実、果実、野菜、動物、鳥類、魚など)チェックや検査体制を向上させる。
- 金や石炭の鉱工業の業者を自然の再生活動の優劣で競わせる
- 森林の保護、清掃、再生、適切な利用など多面的な活動に市民組織、失業者などを広く参加させる。彼らの貢献を奨励し支援する。
- 自然を愛し、優れた技術を広め、必要性があれば専門組織の評価、許可を法や条例の範囲で調整する
- 大学や小中学校のエコロジーの授業数を増やすことが重要だと思う
- 自然保護について公共、メディア媒体で広く広報し、短編映画やコマーシャルを面白く且つ教訓も含めた形で見せる
- 外国からの投資、資金援助などを自然保護や汚染減少活動に集中的に利用する。
- 数千年の間自然環境を手付かずのまま残すために私たちの祖先は大きな努力を払ってきたが、その伝統を生徒たちに理解させ、大事にさせる、慣習を復活させる
- 自然保護をテーマにした文学や作品を大学、短大、小中学校の授業カリキュラムに積極的に取り入れ、学ばせるなどの活動を効果的に行おう。
「困難な状況のなかでこそ我々の力が明らかになる」
母なる自然をどのくらい愛し守り大切にすることができるか、大切にした分だけ肥沃な地球の幸福と恵みが人類にもたらされる。
「草が目に入ると草は困らないが目は困る」ということわざがある。
悪いものを見ることをモンゴル人はタブー視する。これは目を隠すというのではなく、心が穢れないよう用心するということだ。自然や大地を病弱になる前に守ろう、穢れないよう皆で用心しよう!!!
2007年 地球こどもクラブ賞(中学生部門)
モンゴル 中学校2年 M.エンフバ