2007年度地球こどもクラブ賞(中学生部門)〜地球を守るために私ができること

環境問題は、今現在の世界の人々が抱えている大きな問題の一つです。

私たちが住む北浦町では、カンパチの養殖に大量の真水が使われるそうです。山水がわき出ている所に穴をあけ、ポンプをつないで真水を供給するそうですが、以前に比べると山水が急激に減っており、川がかれ始めていると聞きます。私たちが住んでいる地球が冒されると、人間だけでなく、たくさんの生物が、生きていくことができなくなります。

かけがえのない地球を守るための小さな一歩として、私たちの学校では、MKD作戦という環境美化活動に取り組んでいます。Mは三川内、Kは河川、Dは大清掃の略です。MKD作戦は、私たちの先輩が十年前に取り組み始めた伝統ある活動です。各地区に分かれて活動するのですが、近年では多くの地域の方々が参加してくださる大きな行事に発展しました。私は去年中学生になって、初めてMKD作戦に取り組みました。

川の中に入り、ゴミを一つ一つ拾います。夏の時期なのに、川がとても冷たくて、最初はぶるぶる震えました。ゴミを拾いながら、私は始め心の中で、「三川内の川はきれいなのに、ゴミ拾いをする意味があるのだろうか。」と思っていました。

しかし、長時間のゴミ拾いが終わり、トラックの荷台を見ると、ゴミがどっしりと載っていました。目の前のゴミの山にあ然としました。こんなにたくさんのゴミがある川で泳いでいたと思うと、とても不快な気持ちになりました。拾ったゴミは、学校の下に持って行き、他の地区のゴミと一緒に分別しました。分別していくと、こまごました小さなゴミから、車のタイヤなどの粗大ゴミまであり、分別にはかなり時間がかかりました。

このMKD作戦を通して、私は身近にもゴミを川に捨てている人がいるのだなと、とても残念に思いました。

私の住んでいる三川内には、たくさんの蛍がいます。しかし最近は少し減ってきている場所もあります。その理由として、水害や工事、そしてゴミによる川の汚れがあげられます。川にゴミを捨てれば、川に住む魚、虫などに害を与えてしまい、住めなくさせ、やがて殺してしまうことになります。このような現状を考えると、MKD作戦をずっと続けていかないと、ふるさとの環境を守ることはできないと思うようになりました。

環境問題を解決するために一番大事なことは、「自分が環境を守るのだ」という一人一人の真剣な気持ちだと私は思います。MKD作戦のような活動をもっとたくさんの人に知ってもらい、ゴミを簡単に捨てる人が一人でも減るようにしていきたいです。地球を守るために一人一人が真剣に実践し、たくさんの人が心を合わせれば、それは大きな力となり、きっと美しい地球を作っていけると思います。

2007年 地球こどもクラブ賞(中学生部門)
宮崎県 中学校2年 佐藤 綾桂