2008年度文部科学大臣賞(小学生部門)〜森だった公園

「ドラドラ ドッシャーン」
このいたいたしい音が心にひびく工事も終わってから一年がたちます。中野区で一番大きな江古田の森が改造されて、森の公園になりました。でもこの時、たくさんの木が切り倒されてしまったのです。

以前、江古田の森は保ぞんのため、自由に出入りできませんでした。そのころ私は、月に一回行われる森の探検ツアーに参加して、いろいろな木の種類や、生き物のことを教えてもらいました。虫の観察もしました。

今、森の公園として生まれかわった江古田の森は、だれもが自由に入って遊べるようになりました。でも、今まで森に住んでいた虫や鳥達は住むところが無くなって、どこかへひっこしてしまいました。森の公園という名前がついていても、もう以前の森ではなくなってしまったのです。

私は、森をわざわざ改ぞうして公園にする必要はなかったと思います。公園になって、住みかが無くなった生き物達は、さぞ困ったことでしょう。人間だけに、つごうのいい公園にするのではなく、たとえ自由に出入りができるようになっても、森や生き物をそのまま残してほしかったです。

最近、人間のためにぎせいになる生き物が増えてきています。でも、その分人間が便利な方へと進むのです。木を切ってしまうと、二酸化炭素などいろいろな問題がでてきてしまいます。でも私は、今は二酸化炭素のことより、みんなの気持ちが大切だと思います。だから、地球環境を思いやる心はみんなに必要です。みんなが生き物、木のこと、地球のことをもっと大切にすることにかん心を持つことが、地球温暖化を止める第一歩になるんじゃないかなと思います。

2008年 文部科学大臣賞(小学生部門)
東京都 小学校6年 宮本 まな