2008年度内閣総理大臣賞(小学生部門)~マイゴミ袋をもとう

風の強い日、飛んでいくポリ袋を追いかけていって拾いました。私のごみではありません。でも、拾って、自分のゴミ袋に入れました。私は出かけるときになるといつもマイゴミ袋を持っていきます。ゴミは出さないのが一番いいけれど、どんなに頑張って減らしても必ずでるものです。例えば、キャンディーの包みとか、ティッシュとかです。それで、いつもゴミをいれられるようにマイゴミ袋を持っています。それに、これがあれば、ゴミが落ちていても拾うことができます。だって、拾わないでそのゴミが土に埋もれたらいやだからです。

みんなそうだろうけれど、私は落ちているゴミはいつか掃除の係の人が拾うだろうと思っていました。でも拾われずに土に埋もれてしまうゴミもあります。風で飛んでいくゴミもあるし、人がわざと捨てたものもあります。そんなゴミを富士山でたくさん見ました。

私は、富士山の清掃ツアーというのに参加しました。以前はもっとゴミだらけだったそうですが、今はみんなで拾って、ずいぶんゴミがなくなってきたそうです。私が参加したのは、青木ヶ原の樹海の清掃です。

その日、桜が咲いていて、富士山のてっぺんには雪がかかっていてとてもきれいでした。

「ここを拾ってください」といわれた所は、落ち葉がたくさんあって、ゴミはほとんど見えませんでした。でも落ち葉をよけると、ゴミがでてきました。それをまた掘ると、またゴミ、それをよけると、またまたゴミ、とどんどんでてきました。富士山はこんなに汚いところだったのかとびっくりしました。

土の中から緑色のきれいな物がでてきました。プラスチックでできたお寿司のバランです。ここに捨てたのかもしれません。お外でお寿司を食べた人のが飛んだのかもしれません。小さい物なので気付かなかったのでしょうか。でも、小さくても分解されずにずっと土のなかにいました。他にも、缶、ビン、ビニール袋、タイヤ、冷蔵庫、ミシン、注射器、電球等がありました。20,30年前の不法投棄だそうです。分解されないゴミは掘り出さなければ、どんどん埋まったままになります。富士山の樹海にはこうやって不法投棄された場所が三千か所もあるそうです。ひどいことです。

土は緑を作ります。もしもゴミをそのままにしておいたら、土が汚れて、山菜採りや、キノコ採りができなくなってしまうかもしれません。それに土は水も作ります。自然の湧水が、ゴミの中を通った水だったら、とてもいやです。きれいな土を守らないといけません。だから、私は今、落ちているゴミを拾うようにしています。いつでも拾えるように、いつもゴミ袋を持っています。みんなにもぜひすすめたいです。出かけるときは、エコバッグと、マイゴミ袋を持ちましょう。

2008年 内閣総理大臣賞
埼玉県 小学校6年 近藤 季莉