2004年度特別賞(中学生部門)〜二つの合言葉

私の部屋の、ちょっと風変わりなティッシュボックス。私が小学校二年の時、民芸品の竹の塗り箸の切れ端で作ったものです。木片をログハウスの様に組み立て、側面に浜辺で拾った貝がらをはりつけました。制作費ゼロの、リサイクル作品です。

しかし、自慢すべきはその中味です。中にはティッシュペーパーではなく、洗いたてのハンカチがびっしりとつまっています。ティッシュペーパー同様、取り出し口から一枚ずつハンカチを取り出して使います。私はこれに「ハンカチティッシュ」と名付けました。

私は、ティッシュペーパーを使う度、いつも“罪悪感”を感じていました。柔らかな二枚重ねの紙をぜいたくに何枚も引き出し、ほんの少し使っただけで、気軽に捨ててしまう事が、本当にもったいないと思うのです。

ハンカチティッシュにしてから、母が花粉症であるにもかかわらず、ティッシュペーパーを買わずに済むようになりました。何度も繰り返し洗って使うハンカチは、ガーゼの様に柔らかくなります。ティッシュペーパーよりも、うんと肌に優しいのです。

ティッシュペーパーを買っていた頃は、もちろん再生紙を選んでいました。再生・・・つまり、リサイクルは環境保全と経済活動の維持に、とても有効な手段である事は、間違いありません。でも、再生産のためにも、。エネルギーやお金はかかります。石油を使えば、排ガスも発生します。リサイクルより、もっと良い方法は・・・と考え、ハンカチティッシュを使う事にしたのです。

使用したものを捨てないで、何度も繰り返し使う方法・・・再利用です。ハンカチティッシュの他にも、いろんな再利用を心掛けています。シャンプーや洗剤は、詰め替え用を選び、ボトルを繰り返し使います。ペットボトルは捨てないで、水筒として使います。スーパーにはレジ袋を持参し、お店で袋をもらいません。ペットボトルやレジ袋も、ていねいに使う事で少しも傷まず、永く使用できます。

再利用を心掛けていると、再利用出来ない製品について、もっと企業の工夫がほしいな、と思う事がしばしばあります。たとえば、立派なプラスチックの容器に入っているお菓子。紙の容器でいいのではないでしょうか。また、使い終われば、取り替え出来ない芯のノック式ボールペン。そして、毎回洗剤の箱に入っている計量スプーン。何本もたまります。別売りにしてはどうでしょう。それから、瓶詰めのジュースや牛乳も、積極的に復活させて欲しいです。

ものを大切にするという事が、生産者と私達が優先すべき課題です。どんどん作って簡単に捨てる生活は、もうやめましょう。私達は、努力と協力を惜しんではいけません。知恵と工夫は、地球を元気にする合言葉です。

2004年 特別賞(中学生部門)
京都府 中学校3年 野島 亜悠

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